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メカトラブルへの対処。自転車旅行中のバイクメンテナンス

自転車旅行でなくても、自転車に乗っていると、どうしてもパンクやネジ類の緩み、消耗によるメカトラブルは起こるもの。

ただ、日々の点検を怠らなければ、ほとんどのトラブルは未然に防げます。ただ、どうにも防ぎきれないトラブルがあることもまた事実。

今回は、防ぎようのない自転車旅行中のメカトラブルへの対処についてお話しします。

一番起こりやすいメカトラブルは、いわずと知れたパンクです。これはチューブに空気を入れている自転車の構造上、避けられないこと。1000km走って平気なこともあれば、たっ100mでパンクに見舞われることもあります。

実際に旅行中にパンクしてしまったらどうしましょうか?

しっかりした技術があれば、その場でパッチを当てて修理することもできます。でもゴム糊は手が汚れるし面倒です。手っ取り早く解決するためには、やはりチューブ交換が一番。慣れてしまえばものの10分で再スタートできます。

とはいえ、それ相応の道具がないとチューブ交換そのものができません。タイヤレバーと空気入れ、それから交換用チューブはバックパックに入れておきましょう。

世の中には「パンク防止剤」という商品も存在しています。空気を入れる穴からチューブ内に入れる、サラサラしたゴム糊のようなもので、穴が開いたときに空気が外に漏れ出るのを防いでくれる優れものです。

ただし、これが入っているとパンク修理でパッチを当てた際、ゴム糊がいつまで経っても乾きません。もし穴が開いたら使い捨てになってしまいますから、自転車旅行ではお勧めしません。

もう一つ不意に起こるトラブルが、スポークの破断です。車輪のハブからリムまでをつないでいるスポークには、常に強い張力(引っ張る力)が働いているので、段差を無理やり越えたりすると、切れてしまうことがあります。

ママチャリのようなスポークのテンションが低い自転車であれば、1本や2本切れても走行できないほどの影響はありませんが、スポーツ車の場合、1本切れるだけでリムが大きく変形してしまい、走行不能になることもあります。

この場合、大切なことは「自走できる状態にすること」です。スポークを交換するためにはとても面倒な作業が続きます。そのため、本格的な修理はショップに任せることにして、とりあえずショップまで走れる状態にすることを目標にしましょう。

まず、折れたスポークが駆動系やブレーキなど他の部分に干渉しないよう、テープで他のスポークに留めます。次いで、ニップル回しで、他のスポークのテンションを「緩めながら」タイヤの振れを取っていきます。

テンションに差が出過ぎると収集が付かなくなってしまうので、一気にニップルを回し過ぎないように注意しながら緩めていくことが大切。もちろんニップル回しは使用しているニップルと同じサイズのものを使いましょう!

振れが取れて、とりあえずブレーキシューの幅以内に収まったら、あとはショップでちゃんと調整してもらえますから、その場でそれ以上調整する必要はありません。とりあえず走り出して、ショップを探しましょう!

いかがでしょうか。今回は自転車旅行中に起こる「避けられないメカトラブル」への対処ということでお話ししました。

もしかしたら、シフトワイヤーが切れたり、転倒でハンドルがずれたり、といったトラブルを思いついた方がいたかもしれませんが、これらは普段からの点検や整備をしっかりしていれば、旅行中に故障することはまずない箇所です。

できれば自転車屋さんで、事前にチェックしてもらってから出発したいところです。

足りなくなる前に補給すべし。自転車旅行中の給水・食事について

せっかくの旅行だから、美味しいもの、食べたいですよね!日本各地、いわゆる「名物」というのはどこに行ってもあるものです。各地の名物に舌鼓を打つのも旅の醍醐味。ぜひ楽しんでください!

ただ、走行中となると話は別です。適切なタイミング・内容で補給しないとトラブルの原因になることも。今回は走行中の補給についてお話しします。

①一番大切なのは水分補給

一番気を付けておくべきは水分の確保。人体の3分の2は水分でできているそうです。つまり生命活動を行っていくためにそれだけの水分が必要だということですね。

発汗などにより体重の1%分(体重60kgならば600g)の水分が喪失すると、ノドが渇き始め、3%で消化器系の機能低下による嘔吐や下痢、血流低下による頭痛や倦怠感など、色々な脱水症の症状が現れます。それほど微妙なバランスであなたの身体は維持されているわけです。

嘔吐や下痢、頭痛が起き始めると症状は加速度的に悪化します。こうなってから水分を摂っても、点滴などで直接体内に入れない限り身体が受け付けず、症状はなかなか回復しません。

特に夏場の自転車旅行では陽差しが強くなくても大量の汗をかきます。ボトルホルダーなど、常に手の届くところに水を携帯し「ノドが渇く前に飲む」ことを心がけましょう。

②水分と一緒にミネラル分も補給

人間の身体は、水分が抜けてしまうのを防ぐため、血液中や細胞内にたくさんのミネラル分を溶かしこんでいます。その浸透圧の差により水分や栄養素は消化管から体内に吸収されます。

しかし汗をかくと、このミネラル分は汗と一緒に体外に出て行ってしまいます。汗がしょっぱいのはこのため。そうなると体内ではホメオスタシスという機能が働いて、水分を外に押し出すことで元の塩分濃度を保とうとします。

そうなると、いわゆる「脱水(不自然な発汗、嘔吐や下痢)」が起こり、先に書いた脱水症の症状はどんどん悪化します。

それを防ぐにはミネラル分を補給するしかありません。手軽なのはスポーツドリンクですが、他にもミネラル分の多い麦茶と一緒に梅干しを一つ、という方法もあります。必ず水分と併せてミネラル分を補給しましょう!

③食事は炭水化物を中心に

普段の食事ではビタミンやタンパク質、繊維に糖質と、バランスよく食べることが大切ですが、走っている時は少し事情が違います。

走行中、脳は状況を把握したり筋肉を動かす指令を出したりと、働きっぱなし。加えてブドウ糖以外の栄養素では働けません。また筋肉を動かすエネルギー(グルコース)を作るのも、糖質が分解したグリコーゲン。

筋肉組織・肝臓内には多少グリコーゲンが貯められていますが、長くは持ちません。また自転車のような比較的激しい運動では、脂肪から糖質を作る反応はあまり起きず、使い切ってしまうとそれ以上筋肉は動かせなくなります。世に言う「ハンガーノック」です。

これを防ぐにはとにかく糖質を補給すること。つまり走行中の食事は炭水化物がメインになります。コンビニのおにぎりで十分ですから、朝・昼・晩とは考えず、小まめに補給しましょう。また、消化・吸収を早めるため、よく噛むことも大切です。

他の食品も食べたいですが、タンパク質や脂肪は消化・吸収に時間がかかり胃がもたれる原因に。野菜など繊維質は、胃の中ですり潰すために、一時的に大量の水分を使います。それを考えると走行中はお勧めできません。

昼間のうちはコンビニのおにぎりで我慢して、美味しい物は一日走り終えた後、夕食でいただきたいものです。

いかがでしょうか。水分もミネラルも糖質も、足りなくなる前に補給。これが基本です。

あなたの運転は大丈夫?運転マナー向上計画

自転車は道路交通法上「軽車両」に分類される車両です。自転車に免許は要りませんが、この法律は守らなければなりません。

事故を起こしてから「知らなかった」では済まされませんし、そのせいで自転車旅行をリタイヤするのではもったいない。加えてあなたも過去に運転マナーの悪いドライバーやライダーに辟易したことがあることでしょう?「では、あなたは大丈夫?」、そう聞かれて胸を張れるように、運転マナーをおさらいしておきましょう。

①交通ルールの遵守

自転車は車両なので原則車道を走らなければなりません。例外は歩道を走る標識や表示がある場所、また交通量が多い、幼児・シルバーであるなど、やむを得ない事情で車道を走れない場合。

この場合は車道寄りを徐行しなければなりません。「徐行」と言われるといまいちピンと来ず「ゆっくりってことでしょう?」くらいの認識になりがちですが、危険を感じた時にすぐ止まれなければ、それは徐行とは言えません。自転車の場合、およそ時速4~5kmです。

また、自転車は車両ですから、一方通行の場所以外は左側通行です。でも行きたい場所が右側にあったりして、そんな面倒なことはやってられない!そんな時は自転車を降りましょう。

自転車を降りれば歩行者ですから道路の右側を歩くことができます。ただその場合も歩道の中、もしくは道路の右端を歩いて、他の車両や歩行者に注意しましょう。

他にも一時停止の標識や表示に従ったり、二段階右折の標識に従ったりと、守るべき交通ルールはたくさんあります。あなたを事故から守るためのルールですから、必ず守りましょう!

②自分の存在を周囲に知らせる

歩道を走っていて「なんでこのオバサン避けてくれないんだろう」と思ったことはありませんか?理由は簡単、あなたに気付いてないから。人間の目や耳は、基本的に前方からの情報を受け取るようにできています。そのため、後方からの刺激にはなかなか気付きません。

後方から自分の存在を知らせるためにはちょっとした工夫が必要です。一番簡単なのはベルを鳴らすこと。ベルの高い音は騒音の中で目立つので、耳に異常がなければ大抵は気付いてもらえます。

とはいえベルを鳴らすのは「ジャマだ!どけ!」って言っているみたいで気が引けますね。そこでオススメしたいのが自転車に小さな鈴をつけておく方法。真後ろで急にベルが鳴るよりも穏やかに気付いてもらえます。

また、夜間の走行では前照灯(ヘッドライト)とテールランプは必須です。夜間、自転車というのは歩行者と同じくらい見えなくて怖い存在です。

試してみれば分かりますが、テールランプの効果は絶大です!後ろから追い抜いて行く自動車が、徐行してくれたり広く幅を取ってくれたりします。早く気付くことでドライバーにも余裕が生まれ、それだけの対応しやすくなるからです。

③目と耳は絶対にふさがない

自転車に乗るときに周囲の情報を受け取っているのは目と耳です。どちらか片方の情報が欠けるだけで反応速度は大きく下がってしまい、危険を察知・対処することができません。

そのため、走行中に音楽を聴いたりスマホやナビを操作したりすることは厳禁。一昔前、走行中の携帯操作や通話が刑事罰の対象になって話題となりましたが、自転車であっても道路交通法は守らなければなりませんから、これは自動車に限った話ではありません。

いかがでしょうか?ここに書いたようなことを旅行中、ちょっと意識しておくだけであなたの運転マナーはさらに向上し、周囲の自動車や歩行者とも良好な関係を維持できるはず。

マナーを守って、ぜひ楽しい自転車旅行を成功させましょう!

疲れない走り方をマスター!最重要ポイントは「ケイデンス」

本来自転車というのは「疲れずに自力で遠くまで行く」ために発明された乗り物です。もちろん100kmも200kmも走れば誰だって疲れます。でも、人によっては30km走っただけで息が上がってしまう事も。今回はそんな人たちのために、疲れない走り方について取り上げます。

①疲れない最重要ポイントは「ケイデンス」を一定に保つこと

「ケイデンス」とは1分間のペダルの回転数を表す言葉です。ケイデンス100といえば1分間に100回転。ケイデンス30といえば1分間に30回転です。

筋肉というのは力を入れている時間が長ければ長いほど疲労します。これは毎秒1回のスクワットを100回行うのと、30秒間空気イスを続けるのを比べれば分かると思います。力を入れる時間の合計はそれほど差がありませんが、空気イスは30秒間力を入れっぱなし。この方が疲れるはずです。

ケイデンス30で脚を回すのとケイデンス70で回すのでは、力を入れている時間が長くなる30の方が疲れます。ただ、例えば150というように上げすぎてしまっても、今度は1回転で進む距離が短くなって、結果的に疲れてしまいます。個人差や好みはありますが、70くらいにしておくのが一番効率的なようです。

②ケイデンスは「シフトチェンジ」で一定に保つ

上り下りが激しいコースでケイデンスを一定に保つのは難しい事です。

そこで意識したいのがシフトチェンジ。スポーツ車にはたくさんのギヤが付いています。ギヤを重くすればスピードが出るし、軽くすればスピードは落ちます。映画でも一気に「逃げ」に出たりするときにギヤを重くする描写がありますね?でも疲れない走り方的には、これは間違い。

ロードレースを見ていると、選手たちは常にシフトをカチャカチャと操作しています。理由は路面に合わせてシフトチェンジすることでケイデンスを一定に保つため。スピードを上げるためにギヤを重くするのではなく、スピードが乗ってきて必要以上にケイデンスが上がってしまうからギヤを重くしているんです。こちらが本来の使い方。

上り坂に入ると、ペダルが重くなってケイデンスを維持できなくなります。その時は維持するためにギヤを落とす。逆に下り坂ではペダルがスカスカになる。今度はギヤを上げてケイデンスを維持します。

こうしてケイデンスを一定に保つことで力を入れている時間が一定に保たれ、リズムも生まれます。これが疲れない走り方の一番のポイントです。

③ペダルは「母子球」で踏む

ケイデンスが大切なのはもう理解できたと思いますが、もう一つ意識したいこと。それはペダルに置く足の位置。

ママチャリが身体の前で大腿部を上下する運動でペダルを回すのに対し、スポーツ車は、股関節を中心に足を突き出す運動でペダルを回すためふくらはぎの筋肉も使います。

ふくらはぎに仕事を託すことで全てを大腿部で賄わなくてすむため、ママチャリよりラクに長距離を走ることができるわけですが、この機能を活かすためには、ふくらはぎの筋肉がつながっているアキレス腱を「バネ」として使える状態にしておく必要があります。そうすることで大腿部だけはなく、脚全体をエンジンとして使う事ができます。

このとき土踏まずがペダルに乗っていると「バネ」が伸びた状態で固定されてしまい、うまく力が入りません。そのため、土踏まずではなく母子球(親指の付け根)をペダルに置きます。

ためしにつま先立ちしてみて下さい。そうするとふくらはぎの筋肉が働いているのが分かると思います。これをペダリングに使うわけです。

いかがでしょうか。この3点に意識を向けて脚を回すと、驚くほどラクに長距離を走ることができますよ!